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歯周病--予防編

歯周病は予防できるか?

 

歯周疾患の予後の良否は患者の自覚と家庭における局所ならぴに全身の健康維持の適否に左右されることが多いので、適切な指導が必要である。
次の事柄を実行させるように指導する。
 ・規律ある生活の励行
 ・調和のとれた食生活の指導
 ・精神的平衡との関係
局所療法として
 ・洗口
 ・歯の清掃
 ・歯肉マッサージ
(抜粋  デンタルダイアモンド増刊号vol.15  no.9 保険医のための最新歯周治療システム23頁 伊藤輝夫 '90年7月1日発行 )

こんな生活が あなたに出来ますか? わたしだったら出来ません。ですから患者さんにも要求したくない。

歯石除去,歯垢除去,歯周外科,咬合調整,矯正,抗生物質投与,補綴,などが行われ,「歯ブラシの仕方が下手だから歯槽膿漏になった」と説明され,歯ブラシ指導をされます。確かに歯ブラシの仕方は重要で,ていねいな歯ブラシをすれば,今迄歯を磨かなかった人には有効な治療手段と言えます。こういう人はWood Pyrosでは相手にしておりません。『よく歯を磨いているのに,丁寧に磨けているのに,歯槽膿漏が改善しない,口臭がとれない』という人に語りかけるものです。

1,歯槽膿漏は 治るでしょうか?
2,歯磨きの上手な人は歯槽膿漏にならないでしょうか?
3,歯槽膿漏に何故なったのでしょう?

表向きの答えで お答えします。


【1,歯槽膿漏は 治るでしょうか? 】
歯石除去,歯根の清掃,咬合調整,歯肉形態の修正,歯並びの改善,歯槽骨整形,をした上で,正しいブラッシングと定期検査と歯科医師による歯のクリーニングをすれば,絶対に歯槽膿漏になることはありません。
年を取ると生体の免疫防御反応能が衰えますので,原因菌であるプラークの徹底的な除去が必要です。ですから,若い人以上に丁寧なブラッシングが必要です。


【2,歯磨きの上手な人は 歯槽膿漏にならないでしょうか? 】
1,絶対にありえません。
2,そうとも言い切れません。というのは以下の理由に基づくからです。

1.遺伝的体質により歯槽膿漏体質という人がいます。
2.ストレス,成人病,疲れ,睡眠不足,食生活のアンバランス,不規則な生活,スポーツ不足,現代食を やめ,玄米など添加物のないほんらいの食品を摂取すること。等々
3.キスによる水平感染,母子による垂直感染説。
この説に基づけば,キスをした夫婦,恋人は共に歯槽膿漏?ということになる。一族郎党すべて歯槽膿漏? 患者さんを見ていると,どうも この説はあやしい。両方とも歯槽膿漏ということもあるが,片方のみ歯槽膿漏というケースは多い。性格が 似通っていて歯を磨かないということはあるが,奥さんの方は歯を良く磨くということもあるし,亭主の方が,かえって真面目に通院しているということもあるので,なんとも言えない。無菌状態でのプラーク一杯のネズミは歯周炎にならない。細菌はどこからやってきたのか? どのようにして感染したのかという問題は閑話休題にして目の前の問題に話を進めよう。
うちのお袋は 若くして総入れ歯だったけれど,親父の方は死ぬまで歯があった。お袋はあまり歯を磨く人ではなかった。私の歯がなくなったのは子供を生んだ時に栄養分をすいとられたせいだと私らにのたまう。確かに妊娠の時は炎症しやすい状態と口腔が不潔になりやすい条件が重なり,歯肉炎になりやすい。妊婦の人は特に気をつけて欲しい。


【3,歯槽膿漏に 何故なったのでしょう? 】
歯磨きの仕方が下手だからです。そういう体質だからです。年だからです。不規則な生活をするからです。健康的な,文化的な,快適な,明るくなごやかな精神状態を保ち,規則的な過労のないバランスのとれた運動,食生活をすれば 多分歯槽膿漏にはならないでしょう。

【本当にこんな答えでいいのでしょうか?】

歯槽膿漏になった私の考えはこうです。
歯槽膿漏が 『歯磨きを上手にマスターし,丁寧に時間をかけて磨けば治る』というのであれば『.歯磨きの上手な人は歯槽膿漏にならない』という必要十分条件を満たしており,『3,歯槽膿漏に 何故なったのでしょう?』という問いかけは問題外ということになります。
『2,歯磨きの上手な人は 歯槽膿漏にならないでしょうか?』
果たして そうでしょうか? 
歯科医師のすべて,歯科衛生士のすべての人々は歯槽膿漏になってはいけないという重大な課題をつきつけられています。実はこれに自信をもって答えられる人はいないと思います。約10%の人が遺伝的に歯槽膿漏になりやすいとか,年だとか,全身症状がわるいとか,かみ合わせが悪いとか,他の成人病(糖尿病),喫煙者etc
歯槽膿漏の手術を受けても,その後の維持管理が歯ブラシひとつにかかっているとしたら,また再発するのは必須です。そうであれば,手術は意味のない事になります。

若い時は以上の事を信じておりましたが,自分が歯槽膿漏になって,やっと年には勝てないという事がわかりました。しかし,諦めたくないという気持ちがWood Pyrosの開発に繋がったのです。

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