WoodPyros歯磨液による歯周組織の創傷治癒形態
WoodPyros歯磨液による歯周組織の創傷治癒形態は 修復(Repair)であって 再生ではない。
歯周組織の消炎により,collergen Fiberが再生され,ポケット針挿入の抵抗が増し,見かけ上のポケット値の減少となっているだけである。Long connective Junctional Epithelium(長い接合上皮)の状態である。真のポケット底の位置は変化していない。
炎症時のポケット値はListgartenらの報告のように,炎症時Collergen Fiberの減少により,結合組織を突き破りやすい状態になっているし、突き破っている時もある。真のポケット底、ポケット値測定は難しい。20−25g圧では突き破る。だから出血する。
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修復に過ぎないのにWoodPyros歯磨液を使おうとする理由はなにか?
以前はTBIが下手だったためか,「ここが磨けていない。磨き方が悪い!!」と患者さんとよく喧嘩したものだ。しかし,今は「ここ(歯頸部)に薬液を染み込ませるために,ここ(歯頸部)を磨いてね。」という形で指導をするため,患者さんも理屈がわかりやすく,説得しやすい。恥ずかしい話だが,以前はTBIでつまずいた。WoodPyros歯磨液を使うと,TBIがしやすい。
インプラント延命期間の争いにおいて「保持期間が短すぎる」という不満を患者さんは抱いている。「WoodPyros歯磨液をずっと使って下さいと言っているのに,無視したあなたが悪い。」と責任論を明快に説明出来る理由があるのは,大いなるメリットである。「リコールに行っても何もしてくれない」とか、「綺麗にしてくれるだけで行ってもしょうがない」という声を聞く。定期的に綺麗にするとか、ネジのゆるみはないかなど大切なことはあるのに、患者さんは明快に理解している訳ではない。リコールの大切さを
GTRに関して言えば,GTRより,インプラントの方が,確実で,患者さんの同意が得られやすい。GTRが下手なせいもあるが.不確実である。年齢により成績が左右されやすい。35歳まで、若ければ若いほど成績がよい。悩んでいる人は50代が多いから、やって「たいした効果はありませんでしたね」というのは心苦しい。だからお金は貰えない。3−5万頂いて失敗は許せない。当院はインプラントでメンプレムは使うが歯周では使っていない。フラップオペでは全症例で使うべきとは思っているが...。
最近のインプラントは歯根膜附与に注目が集まっている。多分GTRも歯牙を抜去,クリーニング,歯根膜が歯頸部に来るまで培養,附与して再植という術式に,とって変わるかも知れない。
再生治療がマスコミに取り上げられると,「こんなんでも治せ」と来ると思うと気が重く,閉口している。インプラントがテレビで取り上げられた時は,「保険で出来ないのか?」とか,「虫歯も歯槽膿漏もせんでいい。歯を抜いてくれたらいい。歯ブラシ指導もいらん。困ったときには インプラントを入れるからほっといてくれ!!」と言われ,マスコミの報道もいいことばかりで,治療費のこと,インプラント維持における注意,TBの下手な人にはインプラント出来ないこと,インプラント不適応タイプの人,の説明が無いものだから,説明に苦労したあげく,患者さんに馬鹿にされたことも多々あった。マスコミの言うことは信じて,こちらの言うことは聞いてくれない。マスコミの力は計り知れないほど強力である。出来れば,再生治療最前線も取り上げて欲しくない。抜歯した歯をスケーリング,洗浄,歯根膜細胞をつけて,抜歯窩に入れるという時代も来るかも知れない。しかし,そういうことが出来るような時代になったとしても,TBI がなおざりにされている日本の現状においては,そういう再生治療は果たして意味のあることだろうか? と思う。マスコミが取り上げたとき,「再生治療をあなたにはする資格はない。」という喧騒が始まると思うと虚しい気持ちになるのは,わたしだけだろうか?
GTRで治ったとレントゲンで思ったとしても保証の限りではない。1−2ミリ引っ付けば上出来で、あとは見かけ上かも知れない。それはさておき,治癒形態,ポケット測定,治癒再生の検証について,リンデ先生より明快に書かれているので,抜粋した。素晴らしい。
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引用文献
3.歯周組織の再生
P15 小田茂,木下淳博,石川烈 先端医療シリーズ.歯科医学2 歯周病--新しい治療を求めて 2000年8月31日発行 先端医療技術研究所
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3.1 はじめに
歯周治療の究極の目的は、歯周病により喪失した歯周組織を完全に復元させ、機能させることである。このように、もとの構造ならびに機能が復元することを再生と呼ぶ。例えば、イモリの尾を切った後、再び、尾ができ機能するといったものが再生の代表例であろう。従って、歯周組織の再生とは、歯根膜、セメント質、歯槽骨および歯肉が、元来の構造で復元し、機能することであると言える。また、こうした歯周組織の再生を目指す処置を、歯周組織再生療法と呼ぶ。
再生に関する用語は、かつては、統一されておらず混乱を招いた時期もあったが、現在では、それらの用語の意味は、ほぼ統一されている。米国歯周病学会では、代表的な四つの用語について以下のように定義している。
修復(Repair):組織の構造および機能が完全に回復していない組織の創傷治癒(図1.3.1)。
再生(Regeneration):喪失あるいは損傷した組織の再構成および再構築。つまり、喪失した組織の構造と機能が完全に回復することである(図1.3.1)。
新付着(Newattachment):本来の付着器官を失った根面への結合組織の結合。この結合は新生セメント質形成を含む(図1.3.2)。
再付着(Reattachment):切開や傷によって失った、根面と結合組織の付着の再結合(図1.3.2)。
さらに、再付着と新付着を混同しないことや、骨組織の臨床的回復を意味するbone fillは歯周組織の再生および新付着には言及していないことなども重要である(図1.3.3)。
つまり、再付着は歯根膜組織の残存した根面との再結合であり、新付着は歯根膜組織が失われた根面にコラーゲン線維が埋入した新生セメント質が形成され新たに結合が生ずることである。
また、再付着および新付着という用語は、根面との結合組織性付着が新しく形成されたかどうかという時に、再生および修復は、歯周組織全体(歯槽骨、セメント質、歯根膜および歯肉)の回復状態を意味する時に用いられる。
この章では、こうした歯周組織(歯根膜、歯槽骨、セメント質および歯肉)の再生に関する今までの研究を概説する。個々の歯周組織再生療法については、第2章を参照して頂きたい。
3.2 再生の評価法
歯周病により、破壊された組織を修復し新付着を獲得するために、従来からさまざまな処置が開発され、行われてきた。最初は、スケーリング・ルートプレーニングならびにキュレッタージであり、さらに、フラップ手術、骨移植術等であった。こうした処置は、臨床的には、歯肉の炎症の消退、歯周ポケットの減少など、それなりの効果を示してきている。しかし、ほとんどの研究が、コントロールにない動物実験であったり、臨床的なパラメーターのみを用いた臨床研究であった。
つまり、新付着獲得法や再生療法などを含めて歯周治療の効果を臨床的に評価する方法として、歯周ポケット探さの測定、臨床的アタッチメントレベルの測定、レントゲン写真による分析およびリエントリー手術が行われてきた。しかし、いずれの方法も、結合組織性新付着の有無を正しく評価するには、信頼性が乏しいものである。唯一、正しく評価できる方法は、術前の付着の位置が正確に認識できる組織学的測定である。
3.2.1 歯周ポケット深さの測定(図1.3.4)
Listgartenらにより、歯周ポケット探針によるポケット測定の意義が報告された。それは、歯周ポケット探針の先端は必ずしも組織学的な歯周ポケット底と一致しないということであった。炎症のある状態では、ポケット探針の先端は、結合組織性付着の歯冠側部分を越えて結合組織内に入り、炎症が消退した状態では、ポケット探針の先端は、上皮の根尖側部分より、より歯冠側で止まるというものである。歯周ポケットの減少は、通常、歯周ポケット内へ挿入される探針に対して、炎症の消退により
,その抵抗性が増加したことを意味しているのである。歯周ポケットの深さは、歯肉辺縁から歯周ポケット探針先端までの距離であり、抵抗性が増し探針が入りにくくなれば、歯周ポケットも浅く測定されるのである。従って、歯周ポケットの測定により、真の結合組織性付着が獲得できたかどうかは、判断できない。
3.2.2 臨床的アタッチメントレベルの測定(図1.3.5)
歯周ポケットの深さの測定と同様に、やはり、結合組織性付着の獲得の有無は、判断できない。通常、臨床的アタッチメントレベルは、セメントエナメル境から歯周ポケット探針先端までの距離であり、歯周ポケット探針により測定している以上、真め結合組織性付着の獲得を示す指標とはならない。
3.2.3 レントゲン写真による分析
規格レントゲン写真による分析は、歯周治療前後の骨再生の評価に用いられてきている。しかし、それは,あくまで,新生骨の評価であって、新付着を評価しうるものではない。付着の形成および新生セメント質の形成を、レントゲン写真で判断することは困難である。Catonとzanderは、骨内欠損部に新生骨が形成したにも関わらず、その部位の歯根面と新生歯槽骨間に、接合上皮が存在したことを報告している。
図1.3.4歯周ポケット測定の意味
炎症がある術前は、ポケット探針の先端は、組織学的なポケット底と−致せず、歯肉結合組織内に入り込む。術後、炎症が消退した状態では、結合組織性付着が形成されなくても、探針のポケット内挿入の抵抗性が増加し、探針は入りにくくなる。
3.2.4 リエントリー手術〈再手術)
この方法も、骨移植術等の評価に、古くから用いられている。術前ならびに術後の付着の位置の識別と軟組織である付着の確認の困難性のために、新付着を評価できる信頼性がない。
3.2.5 組織学的評価方法
1976年、CatonとKowdshは、サルの同顎左右対称側の歯周組織に実験的歯周炎を惹起させ、同じ程度の歯周組織破壊(骨吸収、アタッチメントロスおよびポケットの形成)を引き起こすことに成功した。これにより、歯周組織再生に関する動物実験は、コントロールを有する実験系として確立した。その後、Catonらは、上述の方法により、実験的歯周炎を惹起させた部位に、次の4種類の外科手術を行い、その治癒を組織学的に調べた。
1.ルートプレーニングとキュレッタージ
2.ウイドマンフラップ手術のみ
3.ウイドマンフラップ手術(自家骨移植あり)
4.ウイドマンフラップ手術(人工骨補填あり)
その結果、いずれの術式でも、処置前の位置かそれに近い位置まで長い接合上皮が形成され、新付着は認められなかった。従って、新付着を正しく評価できうる唯一の方法は、術前の付着の位置が正確に認識できる実験系を用いた組織学的計測と考えられる。これは、動物実験においてもヒト生検組織においても、最も重要なことである。ただ、ヒトでの組織学的標本を用いた研究を行うことは、問題が多々ある。そのために、実際、臨床的に再生あるいは新付着の組織学的確認を行うことは難しい。LindheとCortelliniによれば、確立した処置法は、(i)生物学的原理の妥当性、(ii)動物実験における組織学的証拠、(出)ヒト生検による組織学的証拠、(軸)コントロールを有した臨床試験による有効性といった条件を満たしていなければならない。
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3.3 歯周組織の創傷治癒
歯周組織の再生は、具体的には、セメント質、歯槽骨、歯根膜および歯肉の再生によって生ずるものである。例えば、フラップ手術後に、歯槽骨が形成されても、上皮が深部に入り込み、新付着が形成されない場合は、歯周組織の再生とはならない。こうした歯周組織の再生を考える場合には、まず、歯周組織の創傷治癒ならびにそれに関与する各組織(歯肉結合組織、骨、歯根膜および上皮)の役割を、理解しなければならない。 歯周外科手術において、掻爬した根面と歯肉弁との間の創傷治癒形態を決定する因子が何であるかに関して、1976年に、Melcherは、歯周外科処置後の歯周組織欠損内の付着形態は、歯根面に再集合する細胞により決定され、歯根膜組織由来細胞および骨由来細胞が遊走・増殖するようにすれば、良好な歯周組織再生が得られることを示唆した。すなわち、掻爬した根面に最初に到達した細胞の由来が何であるかによって、根面に形成される付着様式が決定されるという仮説である。歯周外科処置後の歯周組織欠損内の歯根面周囲に再集合する細胞は、上皮細胞、歯肉結合組織由来細胞、骨由来細胞および歯根膜由来細胞の4種の細胞である(図1.3.6)。この原理に基づいて、それぞれの組織由来の細胞の結合組織性付着形成能力に関する一連の研究が行われ、Guided Tissue
Regeneration(GTR法、組織再生誘導法)が開発された(詳細は第2章参照)。