【書類名】 要約書
【要約】
【課題】 虫歯予防,歯肉炎及び歯周疾患予防及び改善のための新規な組成物を提供する。
【解決手段】 柿渋の蛋白凝固反応という特性により起因物質を本発明の組成物をつけたブラッシングにより効果的に除去出来る。これにより,虫歯を予防し,かつ歯周疾患を予防及び改善をすることが出来る。また収斂作用,抗炎症作用,血管拡張作用といった薬効成分で,歯周組織の炎症の緩和を図るとが出来る。また,知覚鈍麻作用といった薬効成分によって,歯茎のうずき,歯肉炎に伴うチリチリ,じみじみ,づきづき,しみるといった不定愁訴を洗口で緩和及び治癒させることが出来る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】柿渋を有効成分とする歯磨き剤。
【請求項2】柿渋を有効成分とする洗口剤。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、虫歯予防,歯肉炎,歯周疾患予防及び改善にかかわる。
【0002】
【従来の技術】
現在,虫歯予防,歯周疾患予防及び改善は,歯磨き粉をつけないで歯を磨くというのが,本流とされてきた。そして,市販の歯磨き剤に対しては研磨剤が入っており,これが歯を磨く行為の為害作用として,くさび状欠損を招くとして,非難されてきた。しかし,なにもつけないでブラッシングをすると,食事した食べ物の味が残るとか,歯周疾患で膿の出る歯をもっている人は「口中がねばねばして気持ちが悪い」という訴えがある。それに対し,従来は「歯磨きと歯茎のマッサージを丁寧に,正しい方法で,十分な時間をかけて行えば,やがて歯周組織が改善し,すっきりするようになるから,頑張りなさい。」と指導してきた。
現在の市販の歯磨き剤は研磨剤によりプラークを磨き取るという考え方であり,
争点となっている研磨剤含有の問題はなんら解決されていない。
一方 洗口剤は界面活性剤で 汚れを取り去ろうという発想であるが,全く効果なしという評価である。水で洗口するのと同じ効果としか見ていない。細菌殺菌効果もプラークの表層部分の細菌を殺菌する効果があるかもしれないが,プラークコロニー全体を殺菌出来ないので効果なしとして,歯科界で取り上げられることはない。歯ブラシ等によるプラークの機械的除去しかないというのが,現在までの定説である。
歯周治療は細菌殺菌法と環境改善法の2つに大きく分類される。
歯周治療の一環として,抗生物質,抗真菌薬を用いた治療も試みられているが,完成の域には達していない。これらを日常的に用いることは耐性菌を作るという意味合いからも好ましくはない。また殺菌消毒剤の洗口により細菌を全滅させようと試みられているが,前述した理由で奏功していない。一方環境改善法として,歯ブラシ指導,歯周外科,咬合調整,矯正がある。当組成物もこれに属し,可及的に,効果的に組成物の蛋白凝固反応という特性により,起因物質を除去し併せて,薬効成分により,炎症緩和も図るものであり,抗生物質,抗真菌薬,殺菌消毒薬,界面活性剤を含有していない。これにより長期連用に耐えうるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、虫歯予防,歯肉炎,歯周疾患予防及び改善などに有効な新規な組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記の課題を解決するために研究をした結果、驚くべきことに柿渋が虫歯予防,歯周疾患予防及び改善などに極めて有効であることを見出して本発明を完成した。
虫歯,歯肉炎及び歯周疾患はプラーク中の細菌により,発症するということは定説である。
治験症例では歯周疾患改善効果を取り上げ,本発明の歯磨き剤による歯牙及びポケット内の起因物質の除去効果を検証した。歯磨きが下手な人に全く効果がないのは,本発明の歯磨き剤で起炎物質を固形化しても,それを歯磨きで除去しないからであり,歯磨き指導で磨けていない場所を適宜指摘及び指導した。
本発明の歯磨き剤の効果は柿渋の特性である蛋白凝固反応にある。これにより,研磨剤なしでも歯牙及びポケット(歯肉嚢)のプラーク,膿,浸出液及び血液を固形化して口外へ取り除く事が出来る。
従来の歯磨き剤と比較した相違点及び利点
1.研磨剤を入れていないので,歯磨きによる楔状欠損を防ぐことが出来る。
2.歯垢,食物残査,食物残査汁,浮遊物(細菌,プラーク,滲出液,膿汁,血液,食物汁)と蛋白凝固反応を起こし,固形として捕捉するため,口中の起炎物質を効率よく,口外へ排除出来る。
3.ポケット内のプラーク,滲出液,膿,血液も蛋白凝固反応と収斂作用により,ポケットから取り除くことが出来るので,歯周疾患の予防および改善としても有効である。
【0005】
本発明は、柿渋を有効成分とする虫歯予防,歯肉炎及び歯周疾患予防及び改善にかかわる。
中略
【0014】
組成物の使用方法
本発明の組成物を使用して歯磨きすることによって、歯槽膿漏などの歯周疾患を改善することができる。具体的には、本発明の組成物を歯ブラシにたらして、治療したい部分、たとえば、歯茎、歯、歯肉を歯磨きすることによって、歯槽膿漏などの歯周疾患を改善することができる。
【0015】
ブラッシングは、たとえば、フオーンズ法という磨き方によって実施することができる.すなわち、丸磨きを基本とし、円を描くようにして磨くことが歯茎のマッサージの点より好ましい。
【0016】
歯ブラシを当てる場所、組成物の使用量、歯磨きの回数(頻度)、1回当たりの時間は、歯周疾患の状況、歯肉の敏感度などを考慮して定めることができる。
【0017】
一般に、1回あたりの組成物の使用量を多くするほど治療効果が高い。通常、30ml の組成物を30日間、好ましくは20日間、より好ましくは7〜14日
間で使用することによって効果的に治療することができる。
【0018】
一般に、歯磨きの頻度を多くするほど治療効果が高い。通常、1日1〜6回、好ましくは2〜4回、たとえば、朝昼晩の3回の頻度で組成物を実施することによって、歯の動揺を止めることができ、また、ポケットの改善をはかることができる。
【0019】
一般に、歯磨きの1回当たりの時間を長くするほど治療効果が高い。しかし、歯磨きを長時間連続して実施すると、歯茎がかさかさになったり、腫れたりする場合がある。通常は、1回当たり、1〜10分間、好ましくは2〜6分間歯磨きすることによって効果的に治療することができる。
【0020】
歯磨きの経験が浅い患者は、最初は軽く歯磨きをすることが好ましい。とくに痛い場合は、なでるように歯磨きすることが好ましい。歯磨きを経験することによって、強く歯磨きすることができるようになる。
【0021】
【実施例】
検査方法
歯槽膿漏の程度をべリオ検査(歯槽膿漏検査)によって検査した。ペリオ検査とは、ポケットの深さ(EPP)および歯の動く程度、すなわち、歯の動揺度(TM)を検査する試験ある。ぺリオ検査の結果より、歯槽膿漏の程度を知ることができる.すなわち、EPPの値が大きいほど、また、TMの値が大きいほど、歯槽膿漏の程度が悪い。
【0022】
ポケットとは、歯と歯肉のくっついている間が谷間のようになっている部分をいう。ポケットは、歯垢と歯石のたまり場となり、歯槽膿漏の原因となる。ポケットの深さ(EPP)が深いほどばい菌が貯まりやすく、歯槽膿漏も進んでいる。 【0023】
健康な歯ではEPPが1〜2mmである。軽度の歯槽膿漏ではEPPが3〜4mmである。中程度の歯槽膿漏ではEPPが5〜6mmである。重度の歯槽膿漏ではEPPが7mm以上である。重度の歯槽膿漏は、末期症状であり、かんだら痛いという状態で歯がぐらぐらして、口臭の原因にもなり、近寄ると臭いがし、はぼ絶望的であり、従来は抜歯の対象である。
【0024】
歯の動揺度(TM)は、数字で表わすことができる。TM0の歯は、しっかりした歯を示す。TM1の歯は、歯槽膿漏になっており、要注意の段階であり、歯が動いていると自覚症状がある場合と、ない場合がある。TM2の歯は、歯槽膿漏が重度の段階であり、歯が動いている自覚症状がある。TM3の歯は、歯槽膿漏の末期の段階であり、かんだら痛いという状態で歯はグラグラであり、従来の方法では回復不可能である。TM4の歯は、ちぎれそうという段階である。なお、以下の実施例においてTM0の場合はとくに明記しないものとする。
【0025】
一般に、ポケットの深さ(EPP)と動揺度(TM)は相関関係があり、EPPの深い歯は、TMも大きい。
【0026】
組成物の製造
【0027】
【0028】
実施例1
EPP 4mm の歯が2本、EPP 3mm の歯が27本(うちTMl の歯が9本)およびEPP 2mm(TMl)の歯が1本の歯槽膿漏の患者(40歳女性)に、1日2回の頻度で1回当たり組成物A3滴(約0.3ml)を使用して2分間歯磨きを実施するように処方した。
【0029】
【0030】
実施例2
EPP4mmの歯が11本、EPP3mmの歯が9本およびEPP2mm(TMl)の歯が8本の歯槽膿漏の患者(64歳女性)に、1日2回の頻度で1回当たり組成物AO.4ml
を使用して2分間歯磨きを実施するように処方した。
中略
【発明の効果】
虫歯,歯肉炎及び歯周疾患はプラーク中の細菌により,発症するということは定説である。治験症例では歯周疾患改善効果を取り上げ,本発明の歯磨き剤による歯牙及びポケット内の起因物質の除去効果を検証した。
従来の歯磨き剤と比較した相違点及び利点
1.研磨剤を入れていないので,歯磨きによる楔状欠損を防ぐことが出来る。
2.歯垢,食物残査,食物残査汁,浮遊物(細菌,プラーク,滲出液,膿汁,血液,食物汁)と蛋白凝固反応を起こし,固形として捕捉するため,口中の起炎物質を効率よく,口外へ排除出来る。
3.ポケット内のプラーク,滲出液,膿,血液も蛋白凝固反応と収斂作用により,ポケットから取り除くことが出来るので,歯周疾患の予防および改善としても有効である。
このことによって
本発明の組成物によれば、虫歯予防に効果的であること。本発明の組成物によれば、歯肉炎に伴う不定愁訴の緩和,治癒を図ることができる。本発明の組成物によれば、歯周疾患、たとえば、歯槽膿漏によるポケット悪化を改善したり、歯の動揺を治めることができる。本発明の組成物によれば、歯周疾患によって噛んだら痛い浮いた歯の痛みを鎮めることができる。本発明の組成物によれば、従来であれば、歯周疾患で助からない歯を長持ちさせることができる。本発明の組成物によれば、歯周疾患の進行を抑制したり、改善したりすることができる。